胡麻の基礎知識
健康食材の代名詞のようにもなっている食材が胡麻(ゴマ)です。胡麻は、ゴマ科ゴマ属の一年草で、もともとアフリカ大陸に野生種のゴマ科植物が自生していました。栽培と言うことでは紀元前3500年頃のインドが最初だとされています。
胡麻は種子が主な食材で、食用油など油製品の材料にもされて、古代から今日に至るまで世界中で盛んに利用されています。
草は約1mまで成長し、葉腋に花をつけ、その実の中に多数の種子が入っています。生育後期になれば乾燥にたいへん強く、逆に多雨だと生育が悪くなります。
食材としての胡麻ですが、サヤの中に入った種子を取り出し、洗って乾燥させた状態のいわゆる「洗いゴマ」にして食用となっています。ただし、生のままでは種皮が固くて香りもあまりないので、多くの場合は炒ったもの「炒りゴマ」を食べます。これを更にすり鉢で擂り潰した「擂りゴマ」にして、料理の材料や薬味として使います。サラダなどに使う「ごまドレッシング」も類似のものです。
「練りゴマ」は、胡麻を完全に粉砕して、ピーナッツバターと同様に油分を含んだままでペースト状にしています。そのため、胡麻油の含油率が50%以上にもなり、これを搾ってゴマ油になります。
種類としては、煎り胡麻を材料に香りを出した「焙煎ゴマ油」と、胡麻を煎らずに精製して、本来の旨みを出した「太白油・白ごま油」があります。種子以外に葉の青汁利用もされています。葉にはミネラル、ビタミン、食物繊維、更には抗酸化作用のあるアクテオシドも含まれています。